IELTSライティング6.5以上: タスク2「課題への回答」に注意

IELTSのライティング。他の技能でコンスタントに7.0以上のスコアを出せる受験者でもライティングに苦手意識を持つ人は多く、高スコアを目指す受験者を最後まで苦しめるのがライティングです。

今回は、IELTSライティングにおいてメインとなるTask2における注意点を1つをお伝えします。

Tina

正直、ライティングの採点はシビアなので注意するポイントは沢山あるのですが、今回は受験者が見落としがちな「課題への回答(タスクレスポンス)」に絞って解説します。

この記事がぴったりハマる人
  • IELTSライティングスコア現状6.0止まり
  • IELTSライティングで6.5以上を目指している
  • 語彙や文法を強化してもなかなかスコアが上がらない

【関連ワード】IELTS Writing 6.5/ライティング テンプレート/高スコア/アイエルツ ライティング 対策/タスク2/タスクレスポンス

まずは無料お試し▶2回受講できます

IELTSライティング7.0以上を目指す!無料体験実施中!

◆IELTSライティング Crash Course特徴

  1. IELTSテストを熟知した講師陣
  2. 採点基準にある4つの重要スキルを徹底会得
  3. 最短で高得点到達!1日の受講時間制限なし!
  4. 担任制:同じ講師が親身に一対一で指導
  5. 試験対策ではあり得ない安心価格
目次

IELTSライティング タスク2の評価基準

出典:IDP公式HP IELTSライティングタスク2評価基準 ※クリックで拡大

IELTSのライティングは、グラフや図を説明するTask1(150words以上)とエッセイライティングと呼ばれるTask2(250words以上)の2つのタスクで構成されています。配点はTask1:Task2=1:2となっていて、Task2の配点はTask1の2倍です。よって、Task2でライティングテストの明暗が分かれるといっても過言ではありません。

Tina

実はこの1:2の配点はオフィシャルに公開されているわけではないのですが、試験官からの情報等で周知の事実となっています。計算は(Task1スコア×1)+(Task2スコア×2)を3で割ります。尚、多くのIELTS講師が推奨している時間配分も60分間の試験時間の内、Task1で20分、Task2で40分です。

そのTask2の評価基準は以下の4つ(詳細は上の表を参照)。

  1. 課題への回答
  2. 一貫性とまとまり
  3. 語彙力
  4. 文法知識と正確さ

この4つがそれぞれ評価基準の25%を占めていて、トータルでバンドスコアが算出される仕組みです。IELTSのライティングは、漠然と文章の質を上げようと努力してもなかなかスコアに結びつきません。これらの評価基準について、1つ1つ対策をして潰していくことでスコアアップを狙えます。

Tina

この判定基準の4つから苦手なスキルを選んで受講できるオンラインコースMy tutorのIELTSライティングコースは安価で手軽に受講できるのでおススメ。無料体験レッスンも2回受講できるので気になる方はチェックしてみて下さい。

上級者向け:タスク2の注意点(課題への回答)

今回ご紹介する注意点は、ある程度ライティングの基礎力があり、既に6.0程度のスコアがとれる方に向けたものです。

Tina

まだそこまで達していない方は、まずはIELTSエッセイライティングの基本をしっかり押さえることが重要です。また、語彙の使い方や文法ミスを減らすことがスコアアップに直結します。6.5以上を目指す方も「ミスをなくす」ことは基本なので、今回のポイントとは別にしっかり対策しましょう。

先程のTask2の評価基準の内、現在のレベルと目指すべきスコアの内容をもう一度よく見てみましょう。

※クリックで拡大

評価基準の中で、1つだけ純粋な英語力とは異なる項目があります。それが「課題への回答」です。

Tina

上記資料はIDPの公式HPに掲載されている日本語版の評価基準ですが、元の英文では「Task Response(タスクレスポンス)」となっています。

前述の通り、4つの評価基準がそれぞれ25%ずつ加味され、トータルでバンドスコアが算出される仕組みです。つまり、いくら語彙力を上げて文法ミスを減らし論理的に展開できる型を身に着けても、課題への回答が不十分だと高スコアに辿り着きません。

Tina

逆に言うと、現状の英語力が良い線行っていれば、この「課題への回答」に気を付けるだけで目標スコアをクリアできる可能性があるということ。

※クリックで拡大

もう一度評価基準に戻りましょう。特に赤線で囲んだ部分に注目。まとめると以下の通り。

高スコアに必要なライティング(課題への回答)

課題の全て部分に対して、偏りなく詳しく回答できていること

Tina

参考としてバンド8まで掲載していますが、実際問題、日本人でライティングで7.5以上を出すことは非常に厳しいので、現実的に考えて7.0辺りのレベルまでを参考にしておくのが気持ち的にも楽だと思います。

実はこの評価基準、英語力ではなく国語力の問題です。タスクをよく読んで理解し、論理的に辻褄の合う内容と構成を考えなければいけません。構成に関して、ある程度テンプレートを押さえている方が多いと思いますが、テンプレに無理に当てはめようとすると主旨がずれてしまったりタスクを落としてしまったりすることもあるので、注意が必要。

また、25%という配点ではありますが、ここがズレると無意味で自己中なエッセイになります。聞かれていることに答えていないわけですからね。いくら他の基準で高評価を得ても、その配点以上に試験官に与えるマイナスイメージが大きいことを覚えておいてください。

Tina

無意識に論点が課題からズレてしまうのはよくあることですが、逆に文法や語彙で点数を稼ぐために課題主旨を都合よくずらしてエッセイを展開するパターンもあり、そういったパターンと誤解されるリスクもあります。

「タスクレスポンス」で高スコアをとる方法

高スコアに必要なライティング(課題への回答)

課題の全て部分に対して、偏りなく詳しく回答できていること

では、「課題への回答(タスクレスポンス)」で高スコアをとるために何をすべきか実際の例を用いてみていきましょう。まず、IELTSのライティングのTask2の課題は以下の6パターンに分類されます。

Tina

逆に言うと、ここに挙げたパターンしかありません。

  1. 賛成か反対か: Agree/Disagree?
  2. 両面を論じる:Discuss both views and give your opinion
  3. メリットデメリット:Advantage/Disadvantage
  4. 問題と解決策:Problem and Solution
  5. ポジティブかネガティブか:Positive/Negative
  6. 複数(混合)設問:Two parts

これらのパターンについて、取りこぼしなく課題に回答するための注意点を1つずつ解説します。

【全パターン共通】プランニングの時間を確保する

まず、どのパターンであってもプランニングの時間を確保して必ず内容をまとめてから書き始めることが大切です。

Tina

従来版IELTSでもコンピュータ形式でもメモがとれますので、課題に沿って漏れのないようにアイデアをまとめましょう。

制限時間の中で焦る気持ちは分かりますが、アイデアがぼんやりしたまま書き始めてしまうと、論点がずれたり必要な内容を落としてしまったりします。プランニングの目安は3~5分。書き始めてから大幅な修正をする方が大変ですので、この時間は落ち着いてプランニングに全集中してください。課題を正確に読み取り、アイデアを練ります。

練習の時から、プランニングの時間を確保した上での時間感覚を身につけておきましょう。

課題を読み取る際、「自分の意見が必要かどうか」は大事なポイントなので注意しましょう。意見を求められていないのに意見を述べてしまうと「課題への回答(タスクレスポンス)」の評価は下がります。意見が必要かどうかは、同じような課題であっても問われ方によって異なるので、注意深く読み解く必要があります。

①賛成か反対か

Agree/Disagree
  • To what extent do you agree or disagree?
  • Do you agree or disagree?

全体を通して個人の意見が必要です。

「賛成か?反対か?」なので、自分の立場を明らかにして主張を展開する必要があります。このパターンの課題は、一般的な主張ではなく完全に「個人の意見」です。「To what extent」と聞かれている場合は、必ず「程度」を回答し、エッセイ全体を通してその程度に沿った主張を展開します。

Tina

「程度」というのは、100%賛成or反対で迷いのない立場なのか、ある程度逆の意見も支持しつつの立場なのか(80%とか70%)を答えます。

この課題では必ずしも賛成意見と反対意見の両方を盛り込む必要はありません。どちらか一方のみの主張で理由を深堀りしてもOKですし、対立意見を引き合いに出して否定する(or一部認める)のもOKです。いずれにせよ、自分の主張を強くサポートする具体的な裏付けを提示する必要があります。

②両面を論じる

Discuss both views
  • Discuss both views and give your opinion

個人の意見が必要なのは一部です。

「Discuss both views 」の課題パターンで注意すべきは、エッセイ全体としては一般的な主張がメインであるという点です。自分の意見とは切り離した2つの立場を客観的に論じた上で、最後に自分の意見を付け加えます。

Tina

agree/disagreeと明確に違う点です。agree/disagreeパターンで両方の意見を対比しながら持論を展開する形を得意とする方は特に注意。discuss both viewsパターンでもクセで全体を通して意見を盛り込んでしまう方がいます。これはNG

また、両面を論じる際、どちらかの立場のみ主張の密度が濃くなってしまうのも高スコアを遠ざけます。どちらの立場も同程度に詳しく述べた上で、最後に自分の立場を明確に述べましょう。

Tina

プランニングの段階で、具体例の数を揃える等でバランスを確認しましょう。

③メリットデメリット

Advantage/Disadvantage
  1. What are the advantages and disadvantages?
  2. Do the advantages outweigh the disadvantages?
  3. Do you think the advantages outweigh the disadvantages?

個人の意見よりも客観的分析がメインです。

メリットとデメリットを述べる「Advantage/Disadvantage」パターンの課題ですが、問われ方により回答方法が異なります。①の「What are the advantages and disadvantages?」では、単純にメリットとデメリットを挙げるだけです。自分の立場を明かすことは全く求められていません

②の「Do the advantages outweigh the disadvantages?」は、スタンスを明確にした上で客観的にメリットとデメリットを紹介しつつ解を導きます。個人の意見ではなく、客観的に分析した結果である点を意識してください

③の「Do you think the advantages outweigh the disadvantages?」がちょっと曲者です。明確にDo you think~?と聞かれているので自分の意見として立場を明確にする必要がありますが、基本は②と同じで両面の客観分析がメインです

Tina

アカデミックエッセイというのはObjective=客観的であることが基本です。agree/disagreeもしくはDo you think~?と明確に意見を求められて個人のスタンスを明らかにしなくてはいけない場合を除いて、極力impersonal=非個人的であるべきということを頭に入れておきましょう。

最後に、高スコアを狙う際は、Advantages/Disadvantagesの複数形に対応してメリットとデメリットをそれぞれ複数挙げるようにしましょう。 複数アイデアに対してそれぞれ詳細解説を加えることを考えると、2つずつ挙げれば十分です。

④問題と解決策

Problem and Solution
  • Problem and Solution
  • Cause and Solution
  • Cause and Effect
  • Effect and Solution

個人の意見は不要です。

ある事柄に対するproblem and solution(問題点と解決策)、cause and solution(原因と解決策)、cause and effect(原因と影響)、effect and solution(影響と解決策)を回答します。

着眼点は個人によって異なるので、ある意味で全て個人的な意見ではありますが、客観性と妥当性を持って粛々と回答するのみです。気を付けたいのは、問題点(problem)解決策(solution)原因(cause)影響(effect)の何が問われているかを読み間違えないこと

Tina

日本語でもちょっと紛らわしいですよね。

例えば以下の例題を見て下さい。

Research shows that some activities are good for health and others are bad. Despite knowing that, millions of people engage in unhealthy activities.

What is the cause of this? What can be done?

1つ目の課題は明確に「What is the cause of this?」と原因(cause)を問われているので間違えようがないですが、2つ目の課題「What can be done?」は何を指すでしょうか?

これはWhat can be done (to solve the problem)? ということで、解決策ですよね。つまりcause and solution(原因と解決策)です。課題の中には比較的長文で紛らわしいものもあるので注意が必要。また、原因と解決策を述べる必要があるにも関わらず問題点を延々と述べてしまう…等も当然NGながらよくあるパターンなので注意。

Tina

焦ると本当に間違えやすいので、プランニングの段階で日本語でも良いので何を聞かれているか明記しておくと良いです。

最後に、ここでも高スコアを狙う際はアイデアの数を課題と整合する必要があります。problems/solutionsとなっていればそれぞれ複数のアイデアを出すようにしましょう。

⑤ポジティブかネガティブか

Positive/Negative
  • Is this a positive or negative development?
  • Do you think this is a positive or negative situation?

個人の意見よりも客観的分析がメインです。

これは③メリットデメリット(Advantage/Disadvantage)と似てますね。Do you think~? とある場合でも、個人の意見としてスタンスを明確にしつつメインは客観分析です。

というのも、Advantage/DisadvantageもPositive/Negativeも、基本的に社会問題であったり地球規模の環境問題であったりと問題提起の規模が大きいのです。なので、個人的意見を求められているような問われ方であっても、実際には個人ベースの意見ではなく客観視せざるを得ないわけです。

Tina

その意味で、個人の意見が議論のメインなのはAgree/Disagreeのみですね。

Advantage/Disadvantageパターンと明確に異なる点は、この課題では必ずしもPositiveとNegativeの両方を論じる必要がない点です。PositiveかNegativeかのスタンスを明確に示した上で、スタンスをサポートする主張のみを深堀りしても良いですし、対立意見を引き合いに出して否定するのもOKです。いずれにせよ、自分の主張を強くサポートする具体的な裏付けを提示する必要があります。

⑥複数(混合)設問

最後に「複数(混合)設問」です。

①~⑤に当てはまらない課題です。決まった型があるわけではないので難しく感じるかもしれませんが、大抵2つの事柄について直接的な課題が与えられるので、「課題への回答(タスクレスポンス)」という観点からは高スコアが狙いやすいパターンとも言えます。

Tina

課題文が長くなる傾向はあるので、焦らずしっかり読みましょう。

例題を見てみましょう。

More and more young people from wealthy countries are spending time in communities in poorer countries doing unpaid work such as teaching or building houses.

Why is this? Who benefits more from this, the communities or these young people?

裕福な国の若者たちが、貧しい国のコミュニティで教育をしたり家を建てたりといった無報酬の仕事をすることが増えてきている。これはなぜか?貧しい国のコミュニティと若者、どちらがより利益を得るか?

この課題では、若者たちの行動の「理由」と「どちらがより利益を得るか」の2点が問われています。理由として考えられる事柄を述べ、コミュニティと若者のどちらがより利益を得るのかスタンスを明確にした上で具体的な例を挙げます。

Tina

一見難しいですが、質問が抽象的でない分、回答がズレにくいはずです。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回はIELTSライティングで高スコアを狙うための注意点「課題への回答(Task Response)」について課題パターン別に注意点をお話しました。IELTSのライティングは全4技能の内で最も平均スコアが低いとされており、全受験者にとって鬼門のテストです。

Tina

これ実は、日本だけに限りません。どの国でもライティングの平均が最も低いのです。IELTSのライティングは本当に難しい。

基礎的なライティング力に加えて「IELTSライティングで高スコアを取るためのスキル」が必要になってきますので、評価基準と照らし合わせて1つ1つ対策していきましょう。

ライティング力向上の為に必要なことは、「とにかく書くこと」です。WEB上にIELTSのTipsは沢山転がっていますが、それを見て出来た気になっていたり、テンプレートを覚えることに一生懸命で「実際に書いてみる」というアクションが疎かになっていてはライティングスキルは上達しません。

また、書いたら終わりではなく、同じ課題に対して「書く→添削→改善(書き直す)」を繰り返すことが重要。納得のできるレベルになってから次の課題に進みます。地道なプロセスですが、こうして1つずつ取り組むことで精度の高いエッセイを書けるトピックが増えていき、IELTS試験本番でも高スコアが狙える実力がついていきます。根気よくライティングの精度を上げていきましょう。

Tina

ライティングに関しては自分で改善点を見つけるのが難しいので、プロの力を借りるのが賢明なオプション。IELTS専門講師に添削してもらいましょう。4技能の中で特に講師の指導が必要な技能なので、別途ライティングに特化してスクールやサービスをまとめたいと思います。

まずは無料お試し▶2回受講できます

IELTSライティング7.0以上を目指す!無料体験実施中!

◆IELTSライティング Crash Course特徴

  1. IELTSテストを熟知した講師陣
  2. 採点基準にある4つの重要スキルを徹底会得
  3. 最短で高得点到達!1日の受講時間制限なし!
  4. 担任制:同じ講師が親身に一対一で指導
  5. 試験対策ではあり得ない安心価格

残念なことですが、ライティング専門の業者の中には非常に対応の悪い悪質な業者もいます。

他の技能ではあまり聞きませんが、なぜかライティングだけ…。気になるサービスを見つけたら、お金を払う前に一度WEBで業者名の検索を掛けて悪評がないかチェックすることをおススメします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次