- 「TOEICで高得点をとったって英語は話せないよ」
- 「TOEICの勉強に時間をかけるのは無駄」
英語学習界隈では結構聞くセリフじゃないでしょうか。
これってある意味真実なんですが、この言葉を鵜呑みにしすぎてTOEICの価値を見過ごしている人が多い気がして、今回トピックとして取り上げることにしました。
結論から…、真実だと思います。
但し「TOEIC860点以上の人限定」です。
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※この記事ではTOEIC® Listening & Reading Testを指して「TOEIC」 としています。
※TOEIC® is a registered trademark of ETS. This page is not endorsed or approved by ETS.
TOEIC860点未満:TOEICの勉強は有効です
単純に英語力が足りていない
ちょっと厳しいことを言いますが、TOEIC860点に満たないというのは、単純に英語力が足りていないということです。
TOEICの内容は身近な表現が多く、ビジネスシーンと言ってもごく一般的なものです。勿論、「請負業者が…」「間接費が…」「補償が…」という単語は出てくるので、高校生までの受験者であれば「そもそも日本語でも分からない」という部分もあるかもしれませんが、そういった一部の単語を知らなくても解ける問題が殆どです。
「日常的なやり取りを聞いて理解する」「さほど難易度の高くない文章を素早く読んで理解する」ということが出来ずにその先の英語上達の道はありません。
この点数未満の方はTOEICを学習ツールとして大いに活用すべきです。
とっても効率的なツールだと思いますよ^^
日常的な簡単なやりとりの大筋を理解できること
文法を理解していること
メールやSNSのやり取りが理解できること
告知、クーポン、短い記事、アンケート等の内容が理解できること
TOEICの内容って、簡単に言うとこんな感じですよね。
英語学習において、これが出来なくて良い筈がないです。「簡単なやり取りじゃない!」と思われるかもしれません。分かります、私も最初はすごく難しいことのような気がしていました。
でも、冷静になって下さい。
- ホテルの予約をとろうとしたら満室で、キャンセルが出たら連絡してくれるらしい
- 来週から道路工事で道が混むから、早く家を出るように言っている
- PCを買いに来て迷っていたら、店員さんが持ち運び用に小さいサイズを勧めてくれた
リスニングは大体こんな感じのやり取りが主ですよね。これってそんなに難しい内容でしょうか?
すごく実践的で日常的なやり取りですよね。これが聞き取れないとしたら、やはり聞き取れるようにトレーニングする必要があります。リーディングはリスニングよりもビジネス寄りですが、難易度の高い一部の問題を除いて、やはり理解できていなければいけないレベルのものです。
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なぜ860点かと言うと、一つの目安としてTOEICの国内運営団体が公表している最高レベル(Aレベル)が860点以上だからです。 これが850点でも870点でも良いのですが、目安として。
この辺りのスコアまでは、TOEICの問題で正答できるように勉強をすることは、そのまま英語力の向上に繋がる気がします(「聞く」「読む」能力に限り)。逆に、個人的な感覚として、ある程度英語ができる人が全く試験対策をしないで受けた場合、最低でもこれくらいはクリアするというレベルが850点くらいだと思います。
TOEICは有効、でも他のトレーニングも必要
但し、TOEICの勉強だけをやれば良いということではありません。他の勉強と組み合わせて上手く活用できれば、効率的に英語力を伸ばしていけるということです。あくまで「聞く」「読む」に限ったテストですからね。
英語力って曖昧ですよね。どれだけ単語を覚えても、文法を勉強しても、文章を読んでも、進捗が分かりにくいものです。その意味で、身近なシーンが題材になっているTOEICで、実践的な会話や文章に触れて自身の英語力を確認するというのは良い方法だと思います。
英語学習者にとって丁度良いTOEICのような会話や文書って、現実で探すとなると結構難しい気がします。
TOEIC860点以上はTOEICの勉強は卒業すべき
では逆に、860点以上のレベルになるとどうでしょうか。
一概には言えませんが、「テクニック」的なことがある程度必要になってくるかと思います。これは例えば、問題を見た瞬間にどのタイプの問題なのか分かったり、リーディングの時間配分が出来ていたり、単純にTOEICの問題に慣れていたり…ということです。
この「テクニック」に限って言うと、英語力ではなく「試験で高得点をとるためのスキル」です。
これを指して「TOEICの勉強に時間をかけるのは無駄」(英語学習において)ということです。
本音を言うと、どんな勉強でも「無駄」はないんですよ。何かしらプラスにはなります。但し、目的があり時間に限りがある中で、その小さなプラスによって時間を浪費しているなら、やめるべきです。
「 TOEIC高得点でも英語が話せない」にも関連しますが、TOEICはあくまで「聞く」「読む」に限ったテストであって、更に言うと、日常生活やビジネスシーンのごく一部を切り取った“非常に限られた世界”からの出題なんです。TOEICで860点がとれるということは、この世界を抜けて広い世界に飛び出すスタート地点に立っているようなもので、振り返ってTOEICの世界に固執する必要はないということです。
昇進や転職等の条件でどうしても900点以上必要という場合を除いて、TOEICのAレベルまで到達した自分を褒めつつ、先に進みましょう!
「TOEIC高得点でも英語が話せない」は本当
「TOEIC高得点でも英語が話せない」、これは真実ですよね。
というより、リスニングとリーディングの試験ですから「TOEIC高得点=英語が話せる」が成り立たないのは当然です。「聞く」「読む」「書く」「話す」ことは、それぞれが密接に関わってはいますが、別のスキルです。
前述の通り、TOEICは非常に限られた世界の中の「聞く」「読む」に限ったテストです。「話す」トレーニング無しに話せるようにはなりませんし、実際の会話にはTOEICのようにトピックの範囲がありません。雑談ほど難しいものはないですよね、趣味の話から世界情勢まで、その世界は果てしなく広いです。
※この記事ではTOEIC® Listening & Reading Testを指して「TOEIC」 としています。
日本人の感覚からすると、英語能力判定=TOEICというイメージが強いと思いますが、内容としては「基礎的な英語の試験」です。
高スコアがとれる人は間違いなく文法をきっちり押さえていて語彙も豊富なはずですが、逆に言うと基礎的な英語力(文法・語彙)があり、TOEIC頻出単語とパターンを頭に入れ、試験形式に慣れていれば高スコアがとれるんです。
本来であれば、高スコアに辿り着く過程で「話す」「書く」能力を一緒に上げていくのが理想です。ただ、それを無視してTOEICで高スコアを取ることだけを目標にしてしまうと「TOEIC高得点でも英語が話せない」となるわけです。
でも、、、だからって「TOEICの勉強は無駄」ではないです。
TOEICの高スコアが取れる人が「話す」トレーニングを始めると、基礎力がある分伸びるのも早いはずです。反対に、話すことだけを目標に英会話を始めても、きちんと話すためにはTOEICで高スコアがとれる程度の基礎的な学習は必要になってきます。
どちらも必要ということです。
基礎って一番難しいんですよね。スポーツでも何でもそう。「筋力があれば」と言われても、筋力をつけるのがとんでもなくキツい。でも、だからと言って「無駄」と切り捨ててはダメです。乗り越えられるかどうかが分かれ道。最初は成果が出なくても、とにかく継続しましょう。その先にまだ見たことのない景色が待っているはずです^^