【IELTSスピーキングのスコアアップ】シリーズ、第5回はPART3 対策です。
<シリーズ内容>
いよいよ最終回。
反響大きく、やはり皆さんスピーキングに悩みが多いようで、スコアアップシリーズ以外にもスピーキング関連のtipsは今後発信していきますね。
筆者がスピーキング7.5をマークする過程で実践したことや、メンターから受けたアドバイス、試験官をしていた講師からのヒント等を全て盛り込んでお伝えしていきます。目標スコア達成のために挑戦している方、行き詰まってしまっている方のお役に立てれば嬉しいです。
【関連ワード】IELTS スピーキング コツ/IELTS スピーキング PART3/ロジカルシンキング/スピーキング 難しい
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スピーキング PART3の内容
IELTSのスピーキングは全体で11~14分、3つのパートに分かれています。
パート3の配分は4~5分、試験官とのディスカッションです。
ディスカッション(4~5分)
- パート2のトピックで述べた内容についてより深い議論をする
パート3では、パート2のトピックに関連して試験官から議題が投げ掛けられ、それに対して自分の主張を展開します。パート1・パート2までは、自身のバックグラウンドや経験、趣味嗜好といった個人的なテーマで話が進んでいきますが、パート3では、トピックに対してより深く抽象的な内容で質問されます。
ディスカッションと言っても、議論を展開するのは受験者自身であり、試験官が意見を述べることはありません。投げ掛けられた議題に対して、自身のペースで主張を展開していき、それに対し試験官は話を更に掘り下げようと質問(サポート)をするというイメージです。
前回のパート2対策で取り上げたタスクカード例に対応する議題例を見て見ましょう。
Let’s consider first of all how people’s values have changed.
• What kind of things give status to people in your country?
• Have things changed since your parents’ time?
Finally, let’s talk about the role of advertising.
• Do you think advertising influences what people buy?
「人々の価値観がどう変わってきたか」という抽象的なトピックです。
それ対して「あなたの国ではどんな物が人々にステイタスをもたらすか?」「それらは両親の時代と変わってきたか?」と言った質問が投げ掛けられます。
パート3の質問内容は、受験者のレベルによって変わります。パート2までに受験者の英語力が高いレベルにあると判断されていれば、質問はより抽象的で高度なものになります。高レベルになればなるほど、受験者の上限レベルがどこにあるかを測るために、より高難度な質問をかぶせて、どこまで付いて来れるかをジャッジしています。
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パート3対策:一貫性の重要さ
シリーズの冒頭でもお話しましたが、議論において「一貫性」という観点が非常に重要です。
IELTSスピーキングの採点基準は、以下の4点でしたね。この内の1つ、「一貫性」です。
- 流暢さと一貫性
- 語彙力
- 文法知識と正確さ
- 発音
IELTSの採点において、「一貫性」とは、以下を指します。
- 質問に的確に答えているか?(試験官とのコミュニケーション)
- 質問内容を理解してロジカルに主張を展開できるかどうか?(ディスカッション)
受験者はどうしても「流暢さ」や「語彙力」といった点に意識が向きがちです。
しかし、いくら流暢に話せても、幅広い語彙を使っていても、質問から外れた的を射ないことを話していてはスコアに繋がりません。それどころか、質問を無視して自分の得意な範囲でだけ話を展開していると、「事前に準備してきた内容を話している」という暗記疑惑を持たれ、非常に悪い流れになってしまいます。
IELTSの試験官は「暗記」に敏感です。一度疑惑を持たれると何をするにも「暗記かどうか」という視点でのジャッジになってしまい、良いことがありません。
英語圏の人々というのは、小さなころから「議論をすること」に親しんでいます。学校教育でも、クラスメイトとの議論を中心に授業が展開されますし、友人同士であっても、自分の意見を主張し合って理解を深めていきます。
つまり、何かを伝える時にロジカルに考えをまとめるクセが身に付いています。議論を避けようとする傾向の強い日本人の感覚とはかなり異なりますよね。いわば、英語圏の文化なのです。
「言語」と「文化」というのは切り離せないもので、英語は「論理的思考=ロジカルシンキング」も含めて成り立っているものなのです。いくら流暢に正しい文法で幅広い語彙をカバーしていても、論理的に展開されない主張には価値がないのです。
この点をしっかり意識しましょう。
パート3の質問は抽象的です。質問内容に曖昧な部分があれば、試験官に必ず確認するようにしましょう。曖昧なまま勘違いをして的外れな回答になってしまうと致命的です。質問内容を確認すること自体は減点対象にはならないので、趣旨を明確にした上で自信を持って回答しましょう!
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パート3対策:「ロジカルな主張」のパターン
では、「ロジカルな主張って何なの?」という点です。
実は中身はとても簡単。
①自分の主張+②主張を裏付ける理由+③事例+④結論(+⑤願望や展望)
どんな質問であれ、この形でしっかり展開できれば説得力のある主張になるはずです。質問のタイプによって沢山のパターンを覚えようとする人がいますが、まずは「基本」を押さえましょう。
先ほどの例題【Do you think advertising influences what people buy?=広告は人々の購買行動に影響を及ぼすと思うか? 】でパターンに当てはめてみましょう。
①自分の主張(yes/no, agree/disagree, I think)
広告は人々の購買行動にとても強い影響を及ぼすと考える
②主張を裏付ける理由(because, the reason why I believe so is)
なぜなら、広告は消費者の行動心理をうまく利用して巧みな戦略の元で発信されるので、その影響から逃れることは困難だからだ。AIの発展により、近年では、その困難さは増している。
③事例(for instance, a great example of this is)
例えば、googleは消費者の好きなものを熟知している。以前に一度でも検索した物は、他の調べ物をしていても自然と目に入る仕組みになっている。忘れかけていたのに、買わずにはいられなくなってしまう。
④結論(therefore, in conclusion)
よって、広告は人々の購買行動にとても強い影響を及ぼしていると考える。
(+⑤願望や展望)
「①自分の主張」では、質問内容に対して自分の立ち位置を明確にします。
次に、「②主張を裏付ける理由」を述べます。ここでは、明らかに自分の主張をバックアップしてくれる筋の通った理由を端的に説明します。
そして、その理由を更に強固なものにする「③事例」を挙げます。
最後に「④結論」として主張を繰り返します。ここでは形式的に①の主張と全く同じ内容を繰り返しますが、パラフレーズや受動能動の態を変えて表現すると加点ポイントです。
「⑤願望や展望」は必須ではありません。例えば、「将来的に影響が強すぎる広告は規制されるでしょう」といったようなものです。 追加で英語力をアピールできそうだったり、流れ的に追加することで洗練されるなら付け加えても良いですし、結論で良い区切りが出来ていれば特に話す必要はありません。
最初の主張では、試験官の質問を繰り返してOKです。【Do you think advertising influences what people buy?】 に対して【Yes, I think advertising (strongly) influences what people buy】で問題ありません。ゆっくりと繰り返し、主張を明確にすると同時に、この間に自分の考えをまとめます。
パート3対策:ディスコース・マーカー
【ディスコース・マーカー】(談話標識)ってご存知ですか?
「ロジカルな主張」の中で出てきた(because, for instance, therefore…)といった繋ぎの言葉のことです。主張を整理してロジカルに展開するためには必須のものであり、逆に効果的に使用できないと意味の通らない主張になってしまいます。
パート3で試される英語力というのは一朝一夕にはいきませんが、こうしたディスコース・マーカーを効果的に使用することで、「流暢さ」や「一貫性」の点で良い印象を与えることが出来ます。
先ほどの①~⑤に沿って、使いやすいものを一覧にしましたので、参考にしてください。
①主張 | in my opinion, I believe that, from my perspective, I’m convinced that, I’m sure that, I’m certain that, I agree/disagree that, from my point of view, I personally think that, |
②理由 | because, as, since, the reason why, this is because S V, because of, this is evidenced by, |
③事例 | for example, for instance, such as, take something for example, a great example of this is, |
④結論 | therefore, in conclusion, thus, as a result, as a consequence, this is why S V, this indicates that, to sum up, |
⑤願望/展望 | I hope that , I believe that, I’m looking forward to, I would imagine that, It might, It’s possible that, I would say that, |
上記以外にも使いやすい繋ぎ言葉があればどんどん自分のものにしていきましょう!パート3の質問は高度なので、頭をフル回転しながら話さなくてはいけません。繋ぎ言葉を多くもっていると考える時間を稼ぐことが出来ます。
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パート3対策:なぜなぜトレーニング
ロジカルな主張に欠かせないのが「裏付け(理由)」ですが、普段から考えるクセがないとなかなか難しいものです。
- なぜ日本人は長時間働くのか?
- なぜスマホが手放せないのか?
- なぜ英語教育が必要なのか? etc.
とにかく、単純なことであっても「なぜ?」を常に考えるトレーニングをしましょう。パート3のディスカッションにおいて、主張に正解や不正解はありません。筋が通っていれば良いわけです。
日頃から社会問題やカルチャーに対して自分の考えを明確にするクセをつけましょう。
IELTSの勉強をしている友人がいれば、どんどんディスカッションしてください。違う視点にも気付いて刺激になるはずです。または、IELTSのサイトで例題と回答例に沢山触れて、色々な人の考え方に触れましょう。
そうする中で、自分の意見が固まってくるはずです。
その上で、オンライン英会話等を利用して、英語で筋道を立てて自分の主張を相手に伝えるトレーニングをします。その際に、自分の持っている語彙や重要構文をしっかり駆使して、ディスカッションの中で英語力をアピールすることをクセづけていきましょう。
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【「IELTSスピーキングのスコアアップ」シリーズ】、最終回の第5回は「パート3対策」についての解説でした。
パート3は特に、「スピーキングテスト全体」の前編/後編でお伝えした「加点ポイント」で差が出るパートです。ディスカッションの内容も重要ですが、努力して身に付けた英語スキルをしっかりアピールしていきましょう。
今回のシリーズ以外にも、スピーキングに関するTipsは今後色々な視点で発信していこうと思います。
IELTSスピーキング、大変ですが頑張ってくださいね!応援しています^^
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