さて、TOEICのリスニングセクション受験の際の「コツ」をお話したいと思います。
勿論、高得点を取るための基本は「リスニング力を上げる」に尽きますが、現在どのレベルであれ、あなたが自分の持つリスニング力を試験で発揮するために「絶対にやるべきこと」と「絶対にやってはいけないこと」がそれぞれ1つだけあります。
「”チートでない” TOEICリスニングのコツ」はこの2つしかないと思っているので、2回に分けてお伝えします。
今回は前者の「絶対にやるべきこと」です。
全レベルの方に有効な方法ですので、ぜひ参考にしてください^^
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※この記事での「TOEIC」の記載は、 TOEIC® L&Rテストを指します。
※TOEIC® is a registered trademark of ETS. This page is not endorsed or approved by ETS.
「読みながら聞く」は誰にとっても難しい
TOEICのリスニングセクションは4つのパートに分かれていますが、今回は後半のPART3とPART4に関するテクニックです。TOEICの問題構成や基本的な内容についてはこちらの記事を参考にして下さい。
まず、TOEICのリスニングセクションにおいて、純粋なリスニング力の測定はPART1とPART2のみなんですよね。PART3とPART4では設問と選択肢は全て印刷されているので、リスニング力だけでなくリーディング力が必要になってきます。
※設問は会話やナレーションの後に読み上げられますが、選択肢は問題用紙に記載されているのみです。
筆者はTOEICのリスニングセクションで満点(495点)をとっていますが、それでも「読みながら聞く」というのは難しいです。会話もほぼ理解できますし、設問も選択肢も難しいと感じることはないですが、「読む」ことに気を取られて聞き逃してしまうことは有り得ます。
会話全体の状況を理解していれば解ける問題なら多少聞き逃しても正解を選ぶことができますが、会話の中で一度しか出てこない情報を問われるケースは聞き逃すとアウトです。
筆者がTOEICを受験したのはMBA留学を終えた後で、授業やディスカッションで双方向からのリスニングには鍛えられた状態でしたが、それでも「読みながら聞く」って難しいんですよ。
なので、いかに「読みながら聞く」という状況を回避するかが大事です。
設問と選択肢を「先読み」する
やるべきことはズバリ「設問と選択肢の先読み」です。
聞いたことがある方も多いですよね。何を聞かれているのかを確認してから放送を聞くことで、長い放送の中でポイントを絞って注意して聞くことができ、何といっても放送中はリスニングに集中できます。
TOEICでは各パートに入る前にパート毎に「Directions」(問題形式の説明)が読み上げられます。その間に1セット目の設問と選択肢に目を通してください。「何を聞かれてどんな選択肢があるか」を頭に入れながら放送が始まるのを待ち、始まったら読むことはやめてリスニングに集中します。
放送中は「読まずに聞く」ことを意識します。
ただ、放送中に一切問題用紙を見ずに集中するか、問題用紙を「見ながら」解答していくかはやりやすい方で良いと思います。前者はリスニングに100%集中できますが、「聞いた情報を記憶する」という別のスキルも必要になります。
後者に関しては、「読むこと」と「見ること」は違うんですよね。一度先読みをしておけば、「読むことに気を取られて聞き逃すリスク」はかなり下がります。
「読む」ことは頭を使うので、リスニング中に他の情報の処理が必要になって「聞く」ことへの集中力が切れるんです。
パートの冒頭は時間に余裕があるので確実に先読みができますが、以降の放送は受験者のレベルによって先読みに移れるタイミングに差が出てきます。選択肢まで読むことが難しい場合は、設問のみでも構いません。
上級者向けのテクニックとされていることも多いですが、リスニングに集中するためにむしろ初級者こそやるべきです。
「先読みできるリズム」を作る
ここで注意することは、常に先読みできるようにリズムを作ることです。
既に高得点がとれるレベルの人は、放送が終わると同時に解答が完了するか、放送終了後すぐに解答をして次の問題の先読みに移ることができると思います。ですが、多くの場合、解答を迷ってしまったり、選択肢が長くて時間をとられたりしますよね。
単語が並んでいるような易しい選択肢だけでなく、選択肢が文章になっている場合は先読みも難しければ解答にも時間がかかります。それでも、最低限次の問題の設問だけは先読みできるタイミングで解答を完了しましょう。
放送が終わると設問の読み上げが始まり、各設問の読み上げ後に解答する時間が多少確保されています。各放送に設問は3問ずつあるので、放送後はこの「設問の読み上げ+解答時間」が3セットあることになります。基本的にはこの時間を使って先へ先へ解答し、次の先読みに移ります。
理想は前の設問を読み上げている時間にどんどん次の設問に移ることです。選択肢が長い等で時間がかかる場合でも、最悪でも、その設問のセット内には解答を完了してください。
この時間内に解答できないような場合はリスニングできていないということなので、迷っても仕方ありません。
そして解答が完了したら、次の放送が始まるギリギリまで先読みに集中しましょう。
前の問題を引きずらないこと。
3セット完了後も次の設問番号の読み上げ等、多少なりとも放送まで猶予があります。常に先読み、先読み、のリズムを作りましょう。
最後に
TOEICリスニングのコツの「前編」として、「先読みの重要性」についてお伝えしました。
冒頭でもお話したように、リスニングの点数を上げるには「基礎力を上げる」に尽きます。但し、試験というのは夫々に特長があって、自分の能力を最大限発揮するためのコツというのは確実にあります。逆に言うと、いくら実力があっても試験ではその実力を出し切れないこともあるということです。
後編は「絶対にやってはいけないこと」についてのお話です。お楽しみに^^
※以下の記事で紹介していますが、オンライン受験の場合は「先読み」はできないので注意してください。