Test Of English for International Communication、 TOEIC® (トイック/トーイック)とは、英語によるコミュニケーション能力を評価するプログラムです。
「TOEIC」というと、殆どの方が「聞く・読む」能力を測る「TOEIC Listening & Reading Test=TOEIC L&R Test)」をイメージするのではないでしょうか。
実際には、TOEICプログラムはアメリカの「ETS」という非営利テスト開発機関が開発したプログラムで、「TOEIC L&R Test」以外にも、活きた英語力を測定するための「聞く・読む・話す・書く」の4技能を評価するテストが用意されています。
本記事ではTOEICプログラム全体の概要からL&Rテストの詳細まで幅広くご紹介します^^
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TOEIC プログラムの全体像
TOEICプログラムとは
日本でTOEICを運営・実施するIIBCのHPでは以下のように紹介されています。
TOEIC® Programとは英語コミュニケーション能力を公平公正に評価する世界共通の基準です
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)HPより
TOEICプログラムが提供しているテストには2つのブランドがあり、合わせて5種類のテストがありますが、プログラム全体で共通している特長は以下の通り。
- 合否でなくスコアで能力が評価される
- 特定の文化を知らないと回答できない表現を排除したグローバルスタンダード
- 英語による実際のコミュニケーション能力を幅広く測定
テストの種類
先ほどお話したTOEICプログラムの提供する2つのブランドが、「TOEIC® Tests」(上記画像の青枠)と「TOEIC Bridge® Tests 」(上記画像のオレンジ枠)です。
それぞれのブランドで「聞く・読む・話す・書く」の4技能を測定するテストが用意されています。
- TOEIC® Tests
- TOEIC Bridge® Tests
多くの日本人にとってTOEICといえば「TOEIC Listening & Reading」なわけですが、それもそのはず、TOEICプログラムの下記5つのテストの総受験者のうち90%以上を占めるのが「TOEIC L&R」なのです。
「TOEIC® Tests」にはL&R以外にも、「話す・書く」能力を測る「Speaking & Writing Tests」と「話す」能力を測る「Speaking Test」があります。
各技能の内、個別に受験できるのは基本的にSpeakingだけなのですが、IPテストの場合はWritingのみの実施も可能です。
下記の表に情報をまとめてみました。
「TOEIC Bridge® Tests 」については、TOEICテストよりも少し易しく、試験時間も短い英語初級者~中級者向けのテストです。
このサイトの読者の方は、あまり聞き慣れないかもしれませんね。
試験慣れしていない方や、英語学習を始めて間もない方、もしくは大人になって英語の勉強をし直している方など、「TOEICを受けるのはちょっと早いかな」という方向けのテストです。
その名の通り、TOEICテストへの架け橋という感じでしょうか。TOEICに比べると身近な表現が多いのと、Listeningのスピードもかなりゆっくりです。
L&Rに関しては問題数も試験時間もほぼ半分。
費用も通常のTOEIC L&Rが7,810円(税込)に対してBridge L&R 4,950円(税込)と安価です。内容は易しいものの問題形式はほぼ通常のTOEICと同じような感じなので、早い段階でTOEICの雰囲気を体感しながら気軽にレベル確認ができます。
TOEICプログラムは誰が作ってる?
さて、このTOEICプログラム、誰が作っているの?という点です。
TOEICプログラムの開発・制作・評価(スコアの算出)及び認定は、アメリカの非営利団体ETS(Educational Testing Service)が行っています。
日本でTOEICテストの運営を担っているのはご存知IIBC( 一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 )ですよね。
TOEICを受験された方は、公式問題集なり受験票なりでIIBCの名前を目にしたことがあるかと思います。
なんとなく、ETSが企画・開発したTOEIC試験の日本国内の運営を担う総代理店がIIBCのように捉えていたのですが、全く違うんですね(筆者だけ?)。
そもそも、1970年代、グローバル経済において日本企業が海外進出を進める中、日本人の英語によるコミュニケーションに危機感を抱いた日本人がTOEIC L&Rプロジェクトを立ち上げたのです。その開発元として白羽の矢が立ったのがETSというわけです。
ちなみに、ETSはTOEFLの開発元でもありますよ^^
TOEICは今では世界160カ国で実施されていますが、日本発案の世界標準プログラムというわけですね。
はぁ、素晴らしい…。高度経済成長期あたりの日本企業の熱い魂とか「日本の発展のために」と使命感を持って戦っていた企業戦士みたいなストーリーが大好き過ぎて、、、この事実を知って興奮。
TOEICが日本でここまで浸透していることや、殆どの問題がビジネスシーンを前提としているのも、開発の背景を知ると納得ですね。
TOEIC L&R Test
TOEICプログラムの全体像をご紹介しましたが、その開発背景をみても受験者数の割合を見ても、やはり「TOEIC」と言えば 「TOEIC Listening & Reading Test」 ですよね。
ここからは「L&R」に絞って、情報をまとめていきたいと思います^^
TOEIC L&R Test:内容
TOEIC L&Rはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストです。出題形式は毎回同じで、解答はすべて問題用紙とは別の解答用紙に記入します。テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)HPより
リスニングセクション100問(約45分間)、リーディングセクション100問(75分間)です。
その内容をパート毎に見ていきましょう。
まずはリスニングです。
全7パートの内、PART1~4がリスニングのパートです。
基本的に会話やナレーションを聞きながら問題に答えていきます。時間が「“約”45分間」となっているのは、問題によって多少前後するためです。
筆者が受験したときは、試験前の説明の際に「本日のリスニングは46分です」とアナウンスがありました。午後の部で受けたのですが、会場に入った時には試験官の横の大きなホワイトボードに「終了予定時刻17:01」と記載してありました(午後の部は基本15:00~17:00)。
- PART1
-
写真描写問題 6問
1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は印刷されておらず写真を見ながら説明文のリスニングをする。4つ説明のうち、写真を最も的確に描写しているものを選び解答用紙にマークする。 - PART2
-
応答問題 25問
1つの短い質問や投げ掛けとそれに対する3つの受け答えがそれぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。質問や投げ掛けに対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。 - PART3
-
会話問題 39問
2人または3人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて問題用紙に印刷された設問(設問は会話が放送された後に読み上げる形で放送される)と答えを読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。会話の中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などの情報を関連づけて解答する設問もある。 各会話には設問が3問ずつある。 - PART4
-
説明文問題 30問
アナウンスやナレーションのようなミニトークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された設問( 設問は放送される )と答えを読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。トークの中で聞いたことと、問題用紙に印刷された図などの情報を関連づけて解答する設問もある。各トークには質問が3問ずつある。
以上がリスニングセクションです。
基本的にはPART1からPART4に向かうほど難易度が高くなっていくと言われていますが、PART2が苦手だという声も多く聞きますし、TOEIC対策塾等ではPART3の難易度が高いとされていることもあるようです。
難易度はあまり気にせず、均等に各PARTに合った対策をすることに尽きます。
尚、問題用紙は試験を通して1冊の冊子が配られ、リスニングもリーディングも同じ冊子に印刷されています。実際ページをめくればリーディングの問題が見れてしまうわけですが、リスニング中にリーディングの問題を見ることは「禁止」されていますので、気を付けてください。
解いていなくても「見る」行為自体が違反です。
次に、リーディングです。
- PART5
-
短文穴埋め問題 30問
穴のあいた文章を完成させるために、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。 - PART6
-
長文穴埋め問題 16問
不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語や句または一文)の中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各長文には設問が4問ずつある。 - PART7
-
1つの文書:29問
複数の文書:25問
文書を読み、設問に対して最も適当な答えを4つの中から選び解答用紙にマークする。1つの文書に対して設問が設定されているものもあれば、関連する2つor3つの文書に対して設問が設定されているものもある。新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。各文書には設問が数問ずつある。
全7パートの内、PART5~7がリーディングのパートです。PART5は文法問題、PART7は長文読解、間のPART6は文法問題と長文読解の要素が混ざった問題といったところでしょうか。
リーディングの文書自体の難易度はさほど高くはありません。
問題なのはその量です。
時間をかければ理解できる問題でも、とにかく量が多いので、かなりのスピードで解き進めていかなくてはいけません。また、問題用紙への書き込みは禁止されていますので、単語にマークしたり下線を引いたりしながら英文を読む癖のある人には辛いと思います(リスニングセクションも書き込み禁止です)。
TOEIC L&Rの内容が大体わかったところで、やはり理解するには実際に問題に触れるのが一番です。IIBCのHP上でサンプル問題を公開していますので、ぜひチェックしてみてください^^
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TOEIC L&R Test:費用(割引はある?)
受験料は、7,810円(税込)です。
2021年10月実施回より受験料改定があり、現在の金額になりました。それ以前は6,490円(税込)でしたので、実質1,320円の値上げですね。
値上げの理由はコロナ対策に伴う人件費、資材費、会場費などの増加とのこと。
尚、TOEIC L&Rに限り、リピート割引という制度もあります。
TOEIC Listening & Reading Testの受験申込をすると、1年後の同月から3ヵ月間に実施の公開テストのうち1回が割引価格7,150円(税込)でお申し込みいただけます。また、この割引サービスを利用して受験すると、さらにその翌年にも同様の割引サービスが適用されますので、繰り返し受験される方にはとてもお得です。
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)HPより
つまりこういうことです。
2021年1月にTOEIC L&Rを受験→2022年1月~3月に実施されるL&Rテストが割引価格で受けられる。
※但し、1回のみです。上記の例で、2022年1月に1回、更にその年の3月にも受験したい場合は、その内のどちらかしかリピート割引は適用されません。また、昨今の情勢による定員制での実施回では割引対象期間は延長されるとのこと。最新情報はこちらから確認してみてください。
ややこしい。受験から15ヵ月以内なら何度でも割引とかにしてほしい…。
TOEIC L&R Test :評価方法
テスト結果は、リスニングセクション5~495点、リーディングセクション5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで評価されます。
正解数に基づいて採点が行われ、間違った回答は減点されません。
最低点 | 最高点 | |
---|---|---|
リスニング | 5 | 495 |
リーディング | 5 | 495 |
合計 | 10 | 990 |
このスコアについて、算出式などは公式に発表されていません。
「え?どういうこと?」と思いますよね。実は採点の仕組みについての詳細は明かされていないんです。
TOEICのスコアを論じる時に使われる単語に「素点(Raw Score)」というものがありますが、これは「何問正解したか?」の正答数を指します。
例えば、リスニングセクションで60問正解していたとすると、素点は60ということになります。
IIBCが発行している公式問題集には、この素点から導き出される「換算点範囲」というのが記載されていて、参考スコア範囲の算出はできるのですが、これは過去に実施したTOEICテストの結果を基に作成されたあくまで「参考用」であり、実際のTOEICテストのスコア算出では使われないと明記されています。
換算表を下に載せておきますね。
先ほどのリスニングセクション素点60の換算点範囲は「210-305」となります。
リスニング | リーディング | ||
---|---|---|---|
素点 | 換算点範囲 | 素点 | 換算点範囲 |
96-100 | 485-495 | 96-100 | 455-495 |
91-95 | 445-495 | 91-95 | 410-490 |
86-90 | 400-475 | 86-90 | 380-455 |
81-85 | 360-450 | 81-85 | 350-430 |
76-80 | 330-420 | 76-80 | 315-405 |
71-75 | 300-385 | 71-75 | 290-380 |
66-70 | 265-355 | 66-70 | 260-355 |
61-65 | 235-330 | 61-65 | 235-325 |
56-60 | 210-305 | 56-60 | 205-300 |
51-55 | 185-275 | 51-55 | 175-270 |
46-50 | 165-250 | 46-50 | 155-235 |
41-45 | 140-225 | 41-45 | 125-205 |
36-40 | 115-195 | 36-40 | 105-170 |
31-35 | 95-165 | 31-35 | 85-140 |
26-30 | 80-135 | 26-30 | 65-115 |
21-25 | 65-110 | 21-25 | 55-90 |
16-20 | 35-90 | 16-20 | 45-75 |
11-15 | 10-70 | 11-15 | 30-55 |
6-10 | 5-60 | 6-10 | 10-45 |
1-5 | 5-50 | 1-5 | 5-30 |
0 | 5-35 | 0 | 5-15 |
気付きました?素点0でも、スコアはリスニングとリーディングの最低点を合計した10となり、0点にはなりません。
採点方式のベースに「スコアの同一性」という考え方があります。
仮に素点がそのままスコアに直結したとすると、同じ英語力を持った人でも、難易度の高い回ではスコアが下がり、逆に易しい回ではスコアが上がってしまうことになります。もちろん問題は難易度に差がないように作られてはいるのですが、現実問題として同じ問題でない以上、難易度には差が出てしまうのです。
そういった事態を避けるために「スコアの同一化(Equating)」と呼ばれる統計処理によってスコアを算出しています。なので、理論的にはどの回を受験しても、同じ英語力であれば同じようなスコアになります。
TOEICの採点方式については、下記の記事で詳しく書いているので、参考にして下さい。
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TOEIC L&R Test :結果はいつ届く? 何時発表?
- オンライン結果発表:試験日から17日後(正午辺り)
- 公式認定証:試験日から30日以内に発送
※オンライン結果については、インターネットからの受験申込み、且つ、「テスト結果のインターネット表示:利用する」を選択した場合のみ表示されます。
また、Percentile Rank(パーセンタイルランク:自分が全体の受験者の内どの位置にいるか)、Score Descriptors(スコアディスクリプターズ:レベル別評価)、ABILITIES MEASURED(アビリティーズメジャード/通称アビメ:項目別正答率)などのスコア以外の詳細な情報はオンラインでは表示されません。試験日から30日以内に発送される公式認定証にのみ記載されています。
結果発表、ドキドキしますよね。「17日後」というのが、当日を含むのか試験翌日を1日後とみなすのか…という微妙なところがありますが、最近は傾向として「試験当日をカウントに含めた17日後の正午」という場合が多いようです。
なので、日曜の試験から3回目の火曜日の正午に発表というのが最近のパターンでしょうか。※2022年現在
TOEIC L&R Test :スコア目安(日本人より韓国人の方が高スコア?)
次はスコアについて見ていきましょう。ここでは2つ取り上げます。
1つ目は、「各スコアのレベル感の目安」です。
「自分はTOEIC600点だけど、どの程度のレベルだとみなされるんだろう?」「日常会話が必要なのだけど、どのくらいのスコアを目指せば良いんだろう?」といった部分ですね。
2つ目は、「平均スコア」です。
TOEICを受験している人達の平均点を確認してみましょう。カテゴリー別にスコアを見てみると、色々発見があって面白いです^^
各スコアのレベル感
レベル | スコア | 評価(ガイドライン) |
---|---|---|
A | 860~ | Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる 自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふさわしい表現ができる。Native Speakerの域には一歩隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれも正確に把握し、流暢に駆使する力を持っている |
B | 730~ | どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている 通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定分野にわたっても、対応できる力を持っている。業務上も大きな支障はない。正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。 |
C | 470~ | 日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる 通常会話であれば、要点を理解し、応答にも支障はない。複雑な場面における的確な対応や意思疎通になると、巧拙の差が見られる。基本的な文法・構文は身についており、表現力の不足はあっても、とにかく自己の意思を伝える語彙を備えている。 |
D | 220~ | 通常会話で最低限のコミュニケーションができる ゆっくり話してもらうか、繰り返しや言い換えをしてもらえば、簡単な会話は理解できる。身近な話題であれば応答も可能である。語彙・文法・構文ともに不十分なところは多いが、相手がNon-Nativeに特別な配慮をしてくれる場合には、意思疎通をはかることができる。 |
E | コミュニケーションができるまでに至っていない 単純な会話をゆっくり話してもらっても、部分的にしか理解できない。断片的に単語を並べる程度で、実質的な意思疎通の役には立たない。 |
上記が公式に公開されているスコアとコミュニケーションレベルの相関です。TOEICを開発したETSが検証調査を行った結果をもとに作成されたものだそうです。
ご自身のスコアと照らし合わせてみて、いかがでしょうか?
公式に発表されているデータですし、多くの企業がこの相関を参考に社員に望むTOEICの点数などを公表しています。
…が、ちょっと無理のある相関です。
「コミュニケーション」って意思の疎通ですもんね。「話す」「書く」という自分から意思を相手に伝えるという部分無しに語れない部分があるので、このガイドラインを読めば読むほど不思議な感覚になります。
日本人は、一般論として「読む・聞く」が得意で「話す・書く」(とりわけ「話す」)ことが苦手です。日本国内で英会話が必要な状況ってほぼないですもんね。
なので、L&Rが高得点でもコミュニケーションに難ありというパターンはよくあります。
一方で、非ネイティブとして生まれても英語が身近にあるヨーロッパのような地域の学習者は、筆記で点数がとれる人はコミュニケーションも間違いなく上級者です。使う機会が多い上に勉強をしている人達ですからね。
逆に、コミュニケーションはある程度問題なくとれても(日本人からするといわゆる「英語ペラペラ」)、試験を受けたら点数が取れないということもあると思います。特に文法問題ですかね。
この相関の裏付け・検証調査方法の詳細が見つからず、特に調査対象者の国籍比率などが見つからないので何とも言えませんが、こういった資料はモチベーションアップや参考程度に捉えておきましょう。
色々と思うところはありますが、参考程度にチェックしてみてください。
受験者の平均スコア(女性の方が高スコア?)
次に、受験者の平均スコアです。
これは、属するカテゴリーによってかなり差が出てくるので、日本人全体のスコア以外にも、参考になりそうなデータをピックアップしてまとめました。
カテゴリー別の平均値、面白い。
- 日本全体の平均スコア:531(L296/R236 )
- 高校卒の平均スコア:529(L293/R236)
- 大学卒の平均スコア:641(L351/R290)
- 大学院卒の平均スコア:678(L362/R316)
- フルタイム勤務者の平均スコア:574(L315/R260)
- 非就業者の平均スコア(学生除く):666(L367/R299)
- 英語圏に滞在したことのない人の平均スコア:569(L313/R256)
- 教師or講師の平均スコア:651(L351/R299)
- 経営者の平均スコア:607(L326/R281)
- 技術職の平均スコア:540(L296/R244)
ETSがまとめた「2020 Report on Test Takers Worldwide」からデータを抽出しています。
尚、参考にお隣韓国の平均は683(L377/R306)、中国は533(L275/R258)です。また男女の受験割合は綺麗に50:50のようで、それぞれの平均は男性586(L322/R264)女性611(R339/L272)です。
こうしてカテゴリー別にみると、色々と発見がありますよね^^
最後に
TOEICプログラムについての基礎知識をご紹介しました。
合否が出る試験ではなく個人の英語レベルを測るもので、受験料が安いとは言えないまでも、他の英語試験と比較すると気軽に受験できる試験の一つですよね。スコアの算出方法も非常によく考えられていて、実施回の難易度などに左右されずに自分のレベルを知ることができます。
目標スコアを設定することで、英語学習にもハリがでますね^^
個人的には、TOEICはある程度スコアがとれるようになったら、L&Rの試験からは卒業して次のステップに進むべきだと思っています。そのためにも、スコアが必要な方は効率よく学習を進めたいですね。
TOEIC L&Rの各PART対策(勉強のコツ)も順次アップします。
お楽しみに!
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